老眼鏡のアレコレ ~まとめ編~
「老眼鏡ってどんなメガネ?」「そもそも老眼って何?」「ルーペと何が違うの?」
といった質問を店頭で御客様からちょくちょくいただきます。
そこで今回は皆様の疑問を解消すべくこの「老眼鏡」について簡単に解説した記事をまとめました!
~目次~
1. そもそも老眼・老眼鏡って何?
2. 老眼鏡とルーペの違い
3. 既製品とオーダーメイドの違い
4. まとめ
1. そもそも老眼・老眼鏡って何?
・老眼のしくみ
まず前提として「老眼」について説明させていただきます。
老眼とは一般的に加齢とともに手元が見づらくなる状態のことを指します。
なぜ手元が見づらくなるのかというとそれは目の構造にあります。
眼の中には、カメラでいうところのレンズの役割を果たしている「水晶体」と呼ばれる器官があります。
水晶体は「毛様体」と呼ばれる筋肉によってつり下がっており、この毛様体が収縮することによって水晶体は厚みを変え
近くや遠くにピントを合わせることが出来ます。人体ってすごいですよね。
しかし年齢を重ねると、この水晶体はだんだん硬くなってきてしまい厚みが変わりにくくなるんです。
それに加えて毛様体の力も弱まっていくので、どうしても近くにピントがあわせづらくなってしまいます。
・・・と、これが俗に言う「老眼」の正体です!
◎本や新聞、スマホなど手元の小さな文字が見づらくなった。
◎パソコンを使用した後、目が疲れるようになった。
◎頭痛や肩こりがなかなか治らない
これらの症状に心当たりはありませんか?ひょっとするとそれは老眼の合図かもしれません。
老眼の症状は一般的に40歳くらいから感じ始めると言われていますが
老眼は加齢現象の一種ですので、遅かれ早かれ誰にでも必ず起きます・・・(泣)
歳を重ねるにしたがって足腰が思うように動かなくなっていくのと同じですね。
・老眼鏡ってどんなメガネ?
老眼鏡は目の調節機能を助けお客様一人ひとりの見たい距離にしっかりピントが合うよう調節したメガネになります。
近くも遠くも見える「遠近両用」「中近両用」といった焦点が二つのレンズもありますが
今回は手元のみ見える近用レンズのことを「老眼鏡」として解説します。
基本的には近くのものを見ることに特化したレンズですので遠くはメガネを外さないと見えません。
老眼鏡は近くしか見えない代わりに遠近等よりも視野が広くと近くの作業が長い方にはとても見やすいといったメリットがあります。
・デスクワーク等パソコンの画面をよく見る
・読書や編み物など手元の作業が多い
近くは見辛いけど裸眼で遠くがしっかり見える方なんかは特に老眼鏡の装用がオススメです。
出歩く際や遠くを見る際は、老眼鏡を外したり遠く用のメガネに掛けかえましょう。
2. 老眼鏡とルーペの違い
冒頭でも書きましたが、お客様からの質問の中でも結構多いのが「老眼鏡とルーペって何が違うの?」といった内容のもの。
ルーペは拡大鏡とも呼ばれ、手元の作業の効率を上げるため単純に対象物を拡大して見せるレンズです。
老眼鏡のように目のピントを調節する機能は備わっていません。
ですので老眼の方がルーペを使ってもピントが合わない場合やモノがぼやけたまま大きく見えるだけなんです。
「じゃあルーペって使えないの?」って思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
老眼鏡だと手元にピントがあってはっきり見えるようにはなりますが、物の大きさはそのまま。
そこでルーペの出番です!
幸いメガネの上から装着できるルーペもありますので老眼鏡だけでは見づらいな~って方で
ルーペを併用すれば改善される場合があります。
店頭にはルーペのサンプルも複数ございますので、ご自身の用途にあった倍率のものを選びましょう。
3. 既製品とオーダーメイドの違い
既製品の老眼鏡について。なんといっても安いのが特徴です。今ですと100円ショップなんかにも置いていたりしますよね。
まず、結論から言うとメガネ屋ではあまりオススメしてません。
「+1.50」や「+2.00」といった数字が書いてありますが、これがレンズの度数を表しており数字が大きくなればなるほど強くなります。基本的にこの度数は0.5刻みになっています。
ただこの度数、左右で同じになっておりそれが目には悪影響になる場合があります。
理由は簡単で、多くの人は左右の目で度数が違うからです。
度数が合っていないメガネをかけていると私たちの目は無理をしてピントを合わせ物を見ようとします。
かえってそれが目に負担をかけることとなってしまい、度数の進行や疲れの原因になります。
また片方の目だけで見るクセがついてしまうなんてことも…
また、レンズの焦点の位置に関しても同じような事が言えます。
本来メガネはレンズ焦点(度の入る位置)と目との距離が離れる為、レンズの焦点(度の入る位置)と目の中心を
合わせる必要があるのですが、既製品の老眼鏡はあらかじめ焦点の位置が決まっています。
度数だけでなく左右の目と目の幅の距離も当然人によってバラバラ。
焦点と目の位置が合っていないとその分だけ目を動かして物を見ることになりますし
これについても疲れや物の見方の変なクセの原因になったりします。
一方オーダーメイドの老眼鏡は・・・
では今度は、メガネ屋でオーダーメイドで作る老眼鏡について説明していきます。
まず、メガネ屋できっちり検査して作る(もしくは眼科の処方箋を持っていって作る)ため、お客様一人ひとりの度数や目幅、ご用途にあったものが出来上がります。
前述したように既製品では左右の度数が同じになっていることが殆どなのですが、オーダーメイドで作った場合は左右それぞれに適した度数を入れれるのはもちろん、度数自体も0.25刻みでより個々人に合った選択が可能です。
度数の範囲についても既製品にはないような強い度数を入れることができます。
やはりこのカスタム性がオーダーメイドと既製品との大きな違いですね。
他にはブルーライトカットやUVカット、キズ防止コート等オプションでレンズに様々なコーティングを施す事も可能です。
4. まとめ
確かに既製品の老眼鏡は安いですが、お客様一人ひとりの目には合っていないことが殆どです。
壊れた時のスペアや外出用として既製品の物をもっておくのはアリだと思いますが、日常的に長時間使うものであれば
メガネ屋としてはやはり「オーダーメイド」でお作りすることをオススメします。
メガネが初めての方もそうでない方も、我々スタッフが真摯に対応させていただきますので、是非一度気軽にご相談くださいませ~